カバンの中から登場

自分はこんなに弱い奴じゃなかったはず。

そう思ってた。

でも、、、

自分は、自分が思ってたほど、強くなんか無かった、

と。

強さが欲しかったけど。

そんな願いとは裏腹に、

ぶつかる勇気ないじゃんか、自分。

今、

一番信じる事が出来ないのは、自分だ。

さっき湧いた勇気はどこへやら。

さっき見せた笑顔はどこへやら。

さっき言った言葉はどこへやら。


私とは、関わらない方がいい。

絶対後悔するよ。

私なんかに話し掛けてくれなくていいから、

他のいい人見つけて話しててよ。

あなたと10年後、7年後、5年後、3年後、1年後、半年後、一週間後、、、

心から笑い合えるのか、心から守ってあげたいと思えるか、

心から『あいつと一緒にいたい』と思ってもらえるような誰かの存在に、

私はなりたい。

なりたい。

なりたいんだ。

でも、なんか、どうして。。。

その自信が、決意が、今の自分に見出せない。

有るのか無いのかさえ、絡まりあった感情の起伏の影で、わからない。


どんなに嫌いな人に対してでも、

その人の不幸を喜んだりなんかしない。

「ざまぁ」なんて思いたくない。

苦手に人にだって、さっきと同じような、口角あげた笑顔できる。

取りとめの無い会話だって、同じ興味を持った仲間と笑い合える。

そう言うことが、

要領のいいあの人ほどじゃないけれど、

それなりに、できていたはずだよね。

なのに、

どうしちゃってるんだろう。

どうなっちゃって、こうなっちゃってるんだろう。



いつのことだったか、

一番のきっかけが何だったのか、よく分かっていないけど、

自分のやってきたこと、自分の中の正義とか信念とか、それらが

否定され、貫いていた一本が、知る間も無く崩れ去っていた。

後に残ったのは、ここに居るゆえに立て直された隙間だらけの骨組み。

風が吹き荒らす。雨が凍み込む。シロアリ駆除はどうも上手く行かず。。。

どうしたんだろ、自分。

立て直す気力もど根性もあったはずだろ？

ボロボロになってもきっと立ち直れると言ってただろ？

苦しい事知ってきたから、それだけ優しくなれるって、信じてきたんだろ？

自分の可能性が、

　天才でも努力家でもないのに、ちゃんとあるって思い込んでただろ？

悔し涙は顔を上げて。

　悲しい涙は見せたりなんかしない。そう自分に言ってきただろ？

憧れに近づこうと、それなりに頑張ってたろ？

思いだけは達者だったろう？

挫折何度もしても、夢を思い続けてきたろ？



人のことなんか救えない。

人のことなんか分からない。分かるはずないよ。

自分なんか、居なくていいじゃん。

さっき笑ってもう消えた。

さっき怒ってもうさよなら？！

昨日信じて明日疑う？

敵でも味方でもない関係。

目がそれる。

　顔が冷える。

言葉が無くなる。

　頭の中が停止する。

さあ、もうここから行ってもいいよね。





今の、誰かに聞こえたかな？・・・